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LFJ2007 5月6日のコンサートと無料イベント [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

最終日の6日は、なんと雨。それも本降り。
お昼前に国際フォーラムに入ったのですが、広場のテーブルが屋根のある方にぐっと寄せられていて、閑散とした感じは否めません。屋台村も早々と店じまいするところもあり、せっかくの最終日というのに盛り上がりに欠けてしまって残念でしたね~。でも空いてる時こそ屋台村でご飯。ロコモコ丼を買って食べました。ハンバーグが焼き立てでホカホカしていて美味しかったです。(いつも写真を撮り忘れるんだな・・)

しかし、一歩屋内に入るとこの人の海です。

更に展示ホールに行くと、無料コンサートの時間など立錐の余地も無いほどの大盛況。雨を避けてみんなここに集合していたのか~。丸の内オーケストラによるアップテンポでキラキラしたチャイコフスキーバレエ曲や、企業ブースのミニステージから朗々と響いてくるエキゾチックな歌声に盛んに拍手が起こっていました。

*講演「国民楽派の音楽 フランス編」

またもや青島さんの講演です。
ラモーからメシアンまでをざっと辿った、フランスの音楽史を軽く俯瞰するような内容でした。また、古典派やイタリアその他の国の音楽と比較した説明もあったので数多くの作曲家の名前・曲が登場し、前回聞いたロシア5人組編と比べて発展性のある内容というか、”音楽史入門の入門 ちょっと横道編”的にも聴ける印象がしました。

前にテレビで見たベルリオーズの交響詩の話も生で聴くことが出来ましたv 演奏無しのアッサリバージョンでしたけど、きっと青島さんお得意かつお気に入りのネタなんだろうなと思いました(笑) それからビゼーとその奥さんのエピソードも会場の同情を誘っていました(ように見受けられました)。「カルメン」のあらすじは主要3人しか出てこなかったけど分かりやすくて良かったですよ。
サティのヘンなタイトルの曲、そう、「干からびたナマコの胎児」を朗読付きで演奏して下さったんです。それと、誰かの”エジプトのヒエログリフの碑文”をイメージした曲も。どちらも楽譜を見たことはあるのですが弾きたいという気持ちになったことはなく、この日聴いてみてやっぱり弾かなくてもいいと思いました。

私が青島さんのお話が好きなのは、なんというかとても真似たい・学び取りたい部分があるからなんですね。最重要点に絞り込んで、笑わせて・興味を持たせて・記憶に残る話術(さりげなく自己アピールと業界宣伝も織り込んで)を身に付けたいと願う今日この頃です。

 

*ヴァイオリンとピアノ デュオコンサート
マルティヌー「ヴァイオリンソナタ 第3番 H.303」
シベリウス「5つの小品 作品81」

ヴァイオリン:ラファエル・オレグ、ピアノ:エマニュエル・シュトロッセ

どちらも初めて聴く曲でした。シベリウスはともかく、マルティヌーは名前を聞いたことがあるだけ。どんなタイプの曲なのか、ドキドキ(予習さぼりました)。曲目解説には「ニューヨークで書いた傑作。特に第2楽章は夢見るような美しい世界が展開する(抜粋)」とありました。ああ、でも、良く分からなかったわ~。やっぱり普段聴かない傾向の曲は予習していかないと勿体無いですね。
シベリウスは演奏前にオレグさんから、5曲それぞれのリズムについてワルツ、マズルカ・・・など、日本語まじりで解説がありました。おしゃれで少しサロン風の雰囲気も漂わせた曲で、これはシンプルに楽しめました。
ただ、オレグさんは少しお疲れ気味のように見え、演奏が冴えなかったような気がしました。昨日のマスタークラスの時と音の輝きがまるで違うんですもの・・・。
でも最終日の最後の公演ですからねー。このお祭り、短期間でいくつものコンサートに出演するアーティストもいますので、ほんとにハードだと思います。

オレグさんもシュトロッセさんも、実は昨年のLFJマスタークラスで見初めた(と言ってはおかしいですが)方々でした。演奏はいうまでもなく音楽を語る語彙がとても豊かで含蓄に富んでいて、教え方が柔らかく人柄に奥ゆかしさを感じ、とても印象に残っていました。それで今年、お二人一緒の演奏会を見つけたので大喜びでチケットを取ったという訳なんですが、こういう成り行きから好きな演奏家を見付けるなんてこと、一般人にはなかなかない機会ですよね♪!

さて、上記公演がラストでした。雨降りの侘しさも手伝って、昨年以上に立ち去りがたい気持ちを抑えて家路に向かいました。来年のテーマはシューベルトだそうです。シューベルトといえば歌曲王。歌曲のコンサートがぐんと増えるのでしょうか。非常に楽しみです!

 

*小曽根さん

いつ撮ったのか忘れてしまいましたが(5日夜だったような気がします)、ピアニストの小曽根真さん。メディアのインタビューを受けていらっしゃるところを横から撮らせて頂いてしまいました。まだ生演奏をお聴きしたことはないのですが。インタビューに答えてお話しされている様子は、凛としてカッコよかったのです。
幸運な人は何人ものアーティストとすれ違ったり拍手やサイン、記念撮影に応じて頂いたりしているみたいですね。私はおマヌケなので、こういう分かりやすいシチュエーションに出会わないと全然気付きません(汗) 


 


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LFJ2007 楽器店による実演・体験イベント [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

展示ホールでは企業のブースが色々なイベントを行っていて、島村楽器のが良かったです。ミニコンサートや楽器のリペア実演&体験などがあって、短時間ですが面白く見られました。

*ピアノ調律体験

まず調律師さんによるピアノの構造や調律についてのお話があり、そのあとほんのちょ~っとだけ調律の真似事をさせてもらえました。
わざと少し狂わせてぼやけた音色にした鍵盤を正しい音に調整するという作業で、方法は鍵盤の弦を張ったネジに金具をあてて直すのですが、これが思いの外固くて力が要りました。家具の組み立ては割と得意なんですけど、微妙な角度が難しくて苦戦しました。
頑張ってみたけど完全に元の音には戻せませんでした。メーカーの方が言うことには「これ以上はプロでないと無理ですよ~(笑)」と慰められましたけど。でもあの~、私の前にやった小さな子が一発で戻してたんですよね。これはやはり適性に乏しいってこと?(汗)

ピアノはザウターというメーカーのものでした。こういう色のピアノって憧れです。

*音楽教室講師によるギター演奏

曲目は「なめし皮のタンゴ」「グラナダ」とあともう1曲。とても素敵な演奏でした。時折ギターの胴を「カッ」と弾くのもその音の良いこと。かっこいい~♪かなり超絶技巧っぽいこともやっていたような気がします。

*ヴァイオリンの弓の張替え実演

何でも今、密かにヴァイオリン製作・修復教室が人気を集めているのだそうです。へぇー何だか凄いですね。

実演は職人兼講師の先生。テーブルの上で目立つ白い毛束は、白馬の尻尾。ヴァイオリンには細くて柔らかい、白い毛並みの馬の尻尾を使うそうです。馬の毛は色が濃い程太くて固いくなるのだそうです。知らなかった。昔乗馬をやっていた為色々な馬の手入れもしたのですが、ちっとも気付いていませんでしたわ。でも確かに、黒っぽい馬の方が手触りが固かったような記憶もします。

他に、毛を結わえる麻糸やアルコールランプ、はさみや工具類が並んでいます。割と普通の道具ばかりという印象。あと勿論、弓ですね。

作業工程は簡単に書きますと、
1.古い弦を弓から外す
2.使う量の毛をゲージで量って取る
 約130本位になるそうです。毛の中にはウェーブヘアや短いもの、枝毛などもあって、それらは途中で除かなければいけないので1割程度多めにとるそうです。弓にはキューティクルのあるストレートヘアが望ましいのですね。
3.毛束の端を縛って弓の両端に取り付ける
4.毛のたるみを無くしテンションを均一にするため、全体を火であぶって調整
完成、といった感じでした。

以下、途中から思い出したように写した写真。順不同です。

麻糸で縛った毛束の先をアルコールランプの火であぶっているところ。こうして先っぽをぼさぼさにすることで糸が抜けにくくするそうです。さらに松脂をつけてまたあぶって毛束が密着させてました。

毛束の幅や量を均等にする為に、櫛に水をつけて梳かし綺麗にそろえているところ。こうして平たいリボン上に整えます。重要な工程だそうで、かなり入念に十数回も繰り返していました。

 

箱型の小さな部品に毛束を収めているところ。取れてこないように”くさび”というちい~さな部品(数ミリ角の薄い木片としか見えません)を打ち込んで固定しますが、このくさびも1度の張替えごとに新しく手作りするそうです。本日は時間がないので古いのをリユースだそうです。

作業工程は、とにかく1にも2にも毛質を均等に揃え、均等に配置し、均等なテンションで張る、と「均等」に尽きるようです。この方は今までに1000本以上の弓を替えた経験があるそうですが、「今のはよく出来た」と満足できるのは滅多に無いとか。難しい仕事なんですねー。

最後に、「バロック・ヴァイオリン製作教室」で教えるロシアから来日した先生の御紹介。普通のヴァイオリンばかりかバロック・ヴァイオリンまでですか・・・。島村楽器の教室って凄いですね。

見逃した人も多いと思いますので、出来たら来年も同じ様なことをやってくれたらいいですね。

因みに隣の部屋ではYAMAHAがサイレント楽器の試奏コーナーを設けていました。私はヴァイオリンを体験させてもらったのですが、顔に「あーあ、めんどくさい」と書いてある担当者に当たり、あまり親切にしてもらえなかったです。あとで耳に挟んだら体験時間は一応1人10分ということだったらしいですが、1分程で終わっちゃいました。商売っ気がないというかなんというか・・・ 。


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LFJ2007 5月5日の続き [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

5日に聴いたほかのプログラム・・・

*マスタークラス(ヴァイオリン) 講師 ラファエル・オレグ
曲:フランク「ヴァイオリン・ソナタ」(何番かは不明)
受講生:芸大3年生の女性  ピアニスト:受講生の姉妹

昨年に引き続いてラファエル・オレグさんのマスター・クラスを聴講。
ヴァイオリンのみならずピアノ伴奏にまで細かな指導が及ぶ熱心さの為に、時間をオーバーしてしまってました(でもこの直前のフランク・ブラレイさんは怒涛の15分オーバー。今年は熱血系が集まったのか?)
フランクの曲は繊細な柔らかさと張り詰めたものを併せ持つ綺麗な曲でしたが、難しそうな曲でした。

 

*桐朋学園オーケストラ ストラヴィンスキー「春の祭典」

展示ホールの壇上が一杯一杯になった108人のオケメンバーによる「春の祭典」。右斜め後ろのあたりから聴いたので、打楽器の迫力を堪能できました。
もっと爆発的なものがあればなお嬉しかったのですが、良い演奏だったと思います。

↓終演後、出演者がほとんどはけた後に。ティンパニやドラムやドラがずらっと。

*ミュージック・キオスク公演  トリオ・ヴァンダラー

広場にミュージック・キオスクという小さな東屋が建てられて、そこでもコンサートがありました。写真は演奏直前の準備中の様子。
ピアノはチェンバロタイプのデザインの電子ピアノで、そこらへんピアニストの方的にはどうだったんでしょう?


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LFJ2007 5月5日のコンサート  フォーレのレクイエム名演 [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

この日は午前・午後・夜とひとつづつの公演。とてもホットな一日でした。気温も。

*リムスキー=コルサコフ「ピアノと管楽器の為の五重奏曲」

フルート:工藤重典  クラリネット:二コラ・バルデル  ホルン:岸上穣
ファゴット:河村幹子  ピアノ:クレール・デゼール

編成的に好きな曲だったので聴きに行ったのですが・・・・何度か聴いたら曲も好きになれるかもしれないなあ、と思いました。あまり馴染みのない曲や作曲家の場合起こりがちなんですけど。
他に、クレール・デゼールの独奏でスクリャービンの練習曲が2曲。作品42の第5番嬰ハ短調と作品8の第12番嬰ニ短調「悲愴」です。これも上とほぼ同じ感想なのですが。
ピアニストのことで言うと、3日にラヴェルを聴いたアンヌ・ケフェレックよりもこの人の方が好きかもしれません。作曲家が違うので言い切れませんが、音がとても綺麗で好きです。

*ドヴォルザークとヤナーチェクの合唱曲

ドヴォルザーク「モラヴィアの歌より(抜粋)」、「聖書の歌 作品99より」(バリトン独唱)

ヤナーチェク「野鴨」、「天にいますわれらの父よ」

指揮 ダニエル・ロイス
テノール:フセヴォロド・グリブノフ  バス:デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン

合唱:カペラ・アムステルダム ピアノ:マルクス・ベルハイム

チェコ語の不思議な響きと、どこか懐かしい鄙びたメロディー、明るい歌声がとても印象的でした。東欧の歌というと、ついチャルダーシュやジプシー音楽のような短調で変わった拍子のものを思い浮かべてしまうのですが、日本の童謡にも似た優しい調べの曲もあるんですね。

ところでこの公演は、一味違いました。なんと合唱団の荷物が航空会社の手違いで届かなかったそうで、舞台衣装はLFJのロゴが入ったオフィシャルデザインTシャツにジーンズ!指揮者もピアニストもカジュアルな服装。ソリスト達だけは普通どおりフォーマルでしたが。
開演前に「軽装で歌うことをお詫び致します。なお、ただ今荷物はロンドンの空港にあるということです」とアナウンスが流れると、客席に驚きの笑い声と励ますような拍手が起こりました。

そして半ばで登場した英国人のおじさまバス歌手が、出てくるやいなや「アイハヴアニュース!」
「荷物が空港(多分日本の)に到着しました」の言葉に出演者も観客も「やったー、良かったね!」拍手拍手の祝福ムード。そこでまたバス歌手がおもむろに「1個を除いてですが」で、一気に「ガクっ」。失笑が漏れたものの、再び拍手。この間少しですが会場に連帯感めいたものが生まれて、心が温かくなる一幕でした。
にしても、あの軽く冗談めかした間の取り方の上手さは、イギリスの舞台人だなあと妙に感心してしまいました。

彼らはとんだトラブルにも関わらず、どの公演でもパワフルで明るい歌声でコンサートを大いに盛り上げたそうです。私もこの日のコンサート、とても楽しめました♪

*ミシェル・コルボ指揮 フォーレ「レクイエム」

合唱:ローザンヌ声楽アンサンブル  オーケストラ:シンフォニア・ヴァルソヴィア

ソプラノ:アナ・キンタンシュ  バリトン:ピーター・ハーヴィー

LFJ2007の個人的大本命公演! この指揮・合唱・オケによる演奏には昨年のモーツァルトで脱帽しまして、それで今年はフォーレだなんて、この流れは私の為にあるとしか思えません(笑)
同プログラムが期間中全5回行われたのですが、ホールA(定員5000)が4回でホールC(定員1500)がたった1回。そりゃもちろんホールCで聴くでしょ!!
はたして、夜10時15分というへヴィな開演時刻にも関わらずほぼ満席状態でした。

期待に違わず。その演奏は、言葉に出来ない位素晴らしかったです。世界最高といって差し支えないのではないでしょうか。
Offertoim の”O Domine Jesu Christe・・・”とSanctusの”Hosanna in Excersis”のところで涙がこぼれそうになりました。心が震えた瞬間は数知れず。こんな音楽を聴けたことに感謝です。
昨年も感嘆したベルベットのようなピアニシモ~クレシェンドは健在で、モーツァルトのそれよりもこの神話のようなフォーレのレクイエムの方が彼らの個性にはより合っているように感じられました。
合唱があまりにも良いので、ソリストも素晴らしいのですけどついつい合唱の方ばかり印象に残ってしまうんですよね(汗) オケは非常に小編成でしたが濃密かつデリケートな音作りでした。

終曲のIn Paradisumはただその中に身を委ねていました。
最後の音が吸い込まれていった後の静寂は、長かったです。このまま余韻に浸り続けたいという聴衆の強い願い、100分の1秒さえ惜しむような。
最初の拍手音は黙殺にあったような・・・すぐさま消えてしまいましたね。
その少し後パラパラと沸き起こった音も退けつつ・・・。ようやく「そうだ、お礼の拍手しなくちゃ」と思い出したように揃い始めました(真冬にお布団から出るときのよう)。 すると後はまさしく割れんばかり。レクイエムにブラヴォーはありかなしかなんて議論、あれは落ち着いている時に考える事ですよ!
コルボさんと合唱団への拍手が最も大きかったと思います。全員はけた後も、コルボさんは2回ステージに出てきて手を振ってくれました。

聞くところによると、ホールAでの上演も毎日凄く良かったみたいです。なんてクオリティでしょう。
来年のLFJテーマはシューベルトとその関連ある音楽家達なのですが、一体今度は何を歌ってくれるのか、楽しみで待ち遠しくてたまりません。

 

自分用メモ:ホールCは3階席でもステージがそれ程遠く感じず、音響もそこそこで良かったです。オーチャードや東京芸術劇場より良いと思います。


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LFJ2007 1日目 [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

今年も「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」の季節がやって来ました。テーマは「民族のハーモニー」で、誰か一人の作曲家をクローズアップするのではなくヨーロッパ各国の国民楽派などの音楽を取り上げるということです。
私は今年も全部で3日間聴きに行く予定ですが、早速3日のマイ初日の様子を書きます。
といっても、この日はコンサートは1つだけで、無料のイベントを中心に聴いて回ってました。昨年もそう思ったんですけど、お祭りなのでいるだけでも気分が華やいでなんともいえず楽しいんですよね。

*アンヌ・ケフェレックのピアノコンサート
プログラムは全てラヴェルで、「ハイドンの名によるメヌエット」「古風なメヌエット」「亡き王女ためのパヴァーヌ」「鏡」。
「鏡」が一番聴きたかったのですが、絵画を見ているような色彩感溢れる音色と、それを紡ぎだすケフェレックさんの気魄の手触りのようなものが感じられて、ピアノコンサートに来たんじゃないような気がしてしまいました。

*チェロのマスタークラス
昨年すっかりマスタークラスの面白さにはまってしまって、今年も聴きに行きました。
講師はアンリ・ドマルケットさんというフランスのチェロ奏者で、生徒は芸大の学生さん、曲はコダーイの無伴奏チェロソナタでした。
私はロマン派以降の曲(オペラや歌曲以外)はあまり知らない上、特に東欧などの国の作曲家や民族風の曲についてはほとんど何も知らないので、何でもいいので何か得るところがあればと気軽に聴きにいったのですが、とても興味を刺激されました。
講師の方は民族風を強調したジプシーの歌のような演奏で、生徒の方は「でも、あくまでもクラシックの曲」という対照的な演奏であった為、異なるスタイルでの演奏を一度に聴けたのも面白かったですし。曲って本当にさじ加減ひとつで印象がガラッと変わるな、と改めて実感しました。
それに、普段ピアノの先生から言われる「もっと色々出して」という言葉が、”何が”というのかがちょっと分かった気がしました。書きにくいのでここには書けないんですけど(汗)

あと、今年から講師と生徒の氏名や指導曲の一覧表を作って配布してくれるようになり、これは良いサービスだと思います。

*講演会:青島広志「国民楽派の音楽家たち~ムソルグスキーと5人組」

テレビでも人気の青島広志さんが期間中連日講演をなさっていると知り、以前「誰でもピカソ」に出演された時「舞踏への勧誘」の華麗なレクチャーに大爆笑して以来ファンになった私はいそいそと聴きに行きました。


「おこめギャラリー」という場所で行われた1時間のレクチャーだったのですが、「ロシア5人組」に関しての笑えて為になるお話しで、私は恥ずかしながら知らないことばかりだったのでとても興味深かったです。おかげで私は生まれて初めてロシア5人組の名前を全員覚えました!
5人それぞれの代表作を電子ピアノで弾きながら(時々歌いながら)紹介して下さって、その中で最も活躍しなかったキュイという人の曲は知られていなさ過ぎて譜面が見付からず、ようやく探し出したのだそうです。
5人組の似顔絵をホワイトボードにお描きになったのですが、ムソルグスキーの顔がすごくて客席大爆笑。

この会場ではカメラはダメだったので、上の写真は別の時間に行われたオープンな展示室での同様の講演の模様です。「テレビとおんなじ人だー」と感動してました。

レクチャー後、おこめギャラリーのショップを覗いているとお仕事を終えられた青島さんもお買い物中でした。何か買われていたみたいです。本当に楽しい方でした♪

*マングース

思わず「むきゃ♪」と吹き出しを書き入れたくなってしまいます。
地下の展示室にマングース(というかのだめ?)がいて、時々記念撮影の列も出来ていましたよ~。
本物を見たのは初めてですが、漫画で見たのとおんなじ雰囲気で、凄いなーと感心。
それにしても・・・ディズニーランドにミッキーがいるのは当たり前、というのと同等のレベルでフォーラムに溶け込んでいたような気がしました。

*丸の内界隈

国際フォーラムの面する丸の内仲通りがフラワーアレンジメントのギャラリーになっており、色鮮やかな花々が目を楽しませてくれます。視線の上にも下にも、たくさん。お花を飾るだけではなく、ちゃんと作家やアレンジのコンセプト、使用した花類も書かれていました。れっきとした「作品展示」なんですね。
フォーラム内は人で溢れかえっているので、公演やイベントの合間にこういう所をそぞろ歩きすると神経も休まります♪

5月晴れの続く都心は日中暑いですが、日が落ちると非常に涼しいです。そしてコンサート会場には冷房が良く効いて、寒いです・・・


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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LFJ) [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

もう一月も前のことになってしまいますが、ゴールデンウィークは5月3日~6日まで連日「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に足を運んでいました。
聴いたのは9つの有料コンサートと、数多くの無料プログラムです。
簡単なものですが、いくつかの鑑賞記を書きました。
それぞれの日付で順次UPしていくつもりです。

書きたい書きたいと思いながら中々時間が作れずにいたら、さすがに記憶が薄れてきてしまいました(汗)
待ち時間などにチラシや包装紙の裏にメモしていったものをまとめていますので、記憶違いも多分あります。

特に3つ聴いたマスタークラスが素晴らしく印象深かったので、それは独立した記事にしました。
お聴きになった方がお読みになると、この音楽家はこんなこと言ってなかったよ、ということがあるかもしれませんが、その場合誰か他の音楽家が言っていたのだろうとお思い下さいませ。
誰かが言っていたのは間違いありません。(逃)

それにしてもこのLFJ、事前には単に沢山のコンサートが集中して開かれるだけという認識だったので、この企画そのものに対しての期待感はほぼゼロに等しいものだったのですが…
今は、もう来年のフォル・ジュルネをどんな風に観て聴くかの計画を立てています。
楽しみです♪


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5/6のLFJ [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

風の強い1日でした。
今日でおしまいと思うとちょっと寂しい1日は、朝10時からのコンサートでスタートです。弾く方に聴く方にも厳しい時間です・・・。出演者の方は一体何時起きだったのでしょうか。

※※※

10:00~ 
ホールB5「ジュスマイヤー」

ピアノ 児玉桃、ヴァイオリン 堀米ゆず子
・ピアノ・ソナタ 第18番ニ長調
・ヴァイオリン・ソナタ 第25番ト長調
・ヴァイオリン・ソナタ 第41番変ホ長調

堀米ゆず子さんのヴァイオリンを昔聴いて、とても好きだと思ったのでこのコンサートを選びました。
このデュオは大変よく息が合っていて、気持ちの良い演奏でした。曲もすっかりものにしているという感じで、安心して聴けます。充実したコンサートでした。
ピアノソナタは弾いてみたいと思いました。

※※※

すぐ近くのホールで10:45~フルートのマスタークラスがあるので、時間的に間に合えばそちらも聴きたかったのですが、間に合いませんでした。そこで地下の展示場に行き、無料コンサートを聴くことに。この時は桐朋学園オーケストラが出演中で、ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調と交響曲「パリ」でした。
両方ともとても素晴らしい演奏でした。「パリ」って本当にタイトル通り華やぎのある曲ですねー。これまで交響曲は好きではなかったのですが、LFJに通っている間に良さが分かってきたように思います。
続いて昨日の決意通り、お隣のTOKIAビルに行って昼ごはんにしました。テーブルがあって座れるって素晴らしい。

※※※

15:15
ホールD7

ピアノ:ジャン・フレデリック・ヌーブルジェ
パリ・バスティーユ管楽アンサンブル
プソフォス弦楽四重奏団

ジュスマイヤー作曲 クラリネット、オーボエ、ホルン、弦楽四重奏のための楽章 ニ長調
モーツァルト作曲 幻想曲ニ短調
           ピアノと管楽器のための五重奏曲変ホ長調

このコンサートは楽しかったですね。色々な編成の演奏が聴けるのって好きです。
ヌーブルジェと管楽アンサンブルは別の日に1度づつ聴いているのですが、また印象が違いました。

ヌーブルジェは今回の方がずっと良かったです。音のひとつひとつが精彩に富み、活気がありました。昨夜は小さな会場だったせいで、もしかしたら緊張していたのかな?今回は一緒に演奏するアンサンブルがいてリラックスできたのかもしれません。観客の評価も高くて、ホールを出て行く時などにも褒め言葉がひっきりなしに聞こえました。
ただ、時に叙情的すぎるような気がしたのですが・・。私としてはこの人のショパンやシューベルトがぜひ聴いてみたいです。

あと、ニコラ・アンゲリッシュの演奏でも感じましたが、フランス人と日本人では、フェルマータや楽章間の切れ目の長さが違うのでしょうか。短すぎたり長すぎたりする気がして、聴いていてなんとなく調子が狂っちゃうところがあります。

管楽アンサンブルは2日目に聴いた時の方が断然良かったです。なんかバラバラでした。
プソフォス弦楽四重奏の方は、上手なのですがそれ程強い印象はありません。曲もちょっとそんな感じでしたが…。

※※※

19:15
ホールA

モーツァルト
証聖者の荘厳な晩歌(ヴェスペレ) ハ長調
聖母マリアのオッフェルトリウム ヘ長調「創り主の魂」
レジナ・チェリ ハ長調

指揮:ペーター・ノイマン
ヒョン・ミョンヒ(ソプラノ) アリソン・ブラウナー(メゾ・ソプラノ) ヴィンチェンツィオ・ディ・ドナート(テノール) ティロ・ダールマン(バス)
ケルン室内合唱団 コレギウム・カルトゥシアヌム

私のオオトリはこのコンサートです。
ここでも「合唱すごい」と思いました。それに尽きます。ここは初来日らしいようなことがプログラムに書いてありますが、本当なら幸運だったんですね。ローザンヌ声楽アンサンブルと演奏曲のタイプがかなり違いますから、比較するのは困難ですが、本当にどちらも素晴らしかったです。

こういう調性の曲で、降ってくるような明るい声を聴くと快感ですね。癒されるというよりも心地よい温度の強いシャワーを浴びるような感じ。リフレッシュ~♪
ソリストではソプラノのヒョン・ミョンヒが良かったです。とても良い声を持っています。ドレスがちょっとあれれ?でしたが・・。宗教曲でフーシャピンクの衣装っていうのはありなんでしょうか。うーん、でもマリア様への曲だから良いかな。

※※※

さて、これで終了です。
4日間、よく聴いたし見たし、並びました(笑)
名残惜しい気持ちを押さえて、まだ賑わいの残るうちにさっさと帰ることにしました。
来年は来られるかどうか分かりませんが、多分来られるでしょう。
その頃にはもっとピアノが上達していて、今回聴いて感動した曲を少しは弾けるようになっていればいいのですが。
声楽も再開できていればいいなあ~。


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エマニュエル・シュトロッセによるピアノマスタークラス [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

5/6 17:45~18:30

ピアノマスタークラス
講師 エマニュエル・シュトロッセ(当初予定されていたアンヌ・ケフェレックから変更)
曲 モーツァルトのピアノソナタK.333

ピアノだったせいもあり、一番集中して聴いたマスタークラスでした。
いくつかのピアノコンサートを聴いた後だったので、色々なピアニストの演奏を思い出し比較しながら聴講出来たことが大変良かったですね。
ピアノに対してのモチベーションが限りなく低下していたのですけれど、これのおかげで盛り返してきたんです。聴講できたことは幸運でした。

シュトロッセ氏は気さくで明るく楽しい人柄を感じさせる方で、聴講者が楽しめるように色々面白い言い方で音楽の表現の仕方を説明して笑わせてくれたり、サービス精神も旺盛でした。この人のコンサートだったら1度行ってみたいなという気がします。
受講生の女性は音が大変美しく響きの粒も揃っていて、非常に上手に弾いていたと思います。聴きごたえのある気持ちの良い演奏でした。それにK.333はとても魅力的な曲ですね~。シュトロッセ氏も「まるでコンサートを聴いたみたいです」と褒めていらっしゃいました。

演奏についての助言は主に以下のような感じでした。
・曲の始まりは夢見るようにソフトに。健康的な印象にはしない。
 冒頭は何度も何度も繰り返し弾き直させて、デリケートで優しい音を要求していました。
・フレーズ間の間の取りかたに注意をはらうこと。
・曲が始まってしばらくして出てくる和音の重要性について。この曲で初めて登場する和音だから。

「奇跡が起こっているような感じ」「空に向けて何か細い糸をつなぐような感じで」「ここのタララン、は、ユーモラスな感じで、そう、『フィガロの結婚』の伯爵のようにね」などという風に、イメージしやすく説明してくれました。

さて、私も思ったのですが、この受講生はタッチが強めで音が少しはっきりし過ぎなところがありました。
今回の音楽祭で聴いた演奏会では、どのピアニストもモーツァルトを弾く時には引力に逆らうように、出来るだけ鍵盤を叩かないように非常な注意を払っているようでした。宙を滑らせるようだったり、腫れ物に触るような感じだったり。それに比べるとなんというか、思い切りの良い弾き方だったのです。

シュトロッセさんは、「もっと柔らかく」と繰り返しアドバイスしていました。ユーモアを交えながらでも、そこは粘り強かったです。受講生はますます綺麗な音を出してその指導に見事に応えていました。シュトロッセさん自身の音は、もちろん、うっとり雲の上をあるくような素敵な音でした。

このマスタークラスは通訳の方のレベルも高かった為、内容がよく理解できて良かったです。タイミングを外さず淀みなく訳してくれ、声の調子も講師に合わせているので言葉以上に伝わってくるものがあるのです。その為か客席の反応もとても良く、皆このマスタークラスを聴くことを楽しんでいる雰囲気でした。
シュトロッセ氏の方も、通訳が入り易いように話し方に気を付けているようでしたし、講師と通訳の呼吸が合っていて長年のコンビのようでした。
あとこの通訳の方、日本語がきれいで上品な点も高ポイントでした。


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5/5のLFJ [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

この日は気温が上がり、とても暑い1日でした。それでも夜になると次第に肌寒くなり、持っていたジャケットを着ずにいられませんでした。

国際フォーラムの前に、丸ビルで開催中の<海老澤敏コレクション モーツァルト展>に行き、時間不足の為駆け足となりましたが、自筆譜や肖像画など貴重な物を見ることができました。海老澤さんもお見かけしました。いらしてたんですね。もしかしてこの後フォーラムにも行かれるのでしょうか・・?
会場の奥にはフォルテピアノが置かれ、ミニ・コンサートやレクチャーもあるとか。ウィーンまで行かずとも、こんなに豊富なモーツァルト関連の資料に触れられて、感激でした。

フォーラムに入った途端、夜の女王とモーツァルトさん達に遭遇しました。

女王様、背がお高い。
モーツァルトさん達は連日会場のあちこちに出没し、一緒の記念撮影にも気軽に応じてくれました。

この後はヴィオラ・ダ・ガンバのマスタークラスを聴講しました。1時間くらい前から並んでいたのですが、近くにリハーサルルームか楽屋があるようで、時折ソプラノの歌声が響いてきました。

※※※

クリスタル・レクチャー

18:00~
講師:ミッシェル・ドヌーブ

クリスタルというのは楽器の名前です。私も今回初めて知りましたが、50年ほど前に誕生した現代楽器なんだそうです。この楽器の第一人者であるミッシェル・ドヌーブ氏の実演とお話を交えて、クリスタルを紹介するというイベントを聴きました。

「50年というと新しいと思うかもしれませんが、今ある形のグランドピアノもたかだか100年ほどの歴史しかないのです。それがこれ程までに誰もが知っている楽器となったのは、ショパンやリストなどといった作曲家達が素晴らしい曲を書いて皆がそれを弾いたからです。ある楽器が世の中に広まるにはその楽器の為の曲が必要であり、大勢の前で演奏されなければなりません」

という訳で、ドヌーブ氏は世界中の色々な場所でこのようなレクチャーコンサートを行ったり、他楽器や他ジャンルとの共演も意欲的に展開していらっしゃるそうです。

見かけはマリンバやシロフォン、もしくはシンセサイザーのようです。しかし鍵盤はガラス棒で作られており、水で濡らした指で撫でて音を出します。グラスハーモニカの原理と同じです。
それ以外にも鍵盤がひとつひとつ金属のコイルに繋がっていて、スピーカーもあるし、ペダルもありまして、詳しい構造は忘れてしまいましたがピアノに似た電気楽器なんだそうです。

鍵盤はこんな感じです。ガラス棒は白と青の2色に塗り分けられていて、水平ではなく波のようなうねりを持たせて取り付けられています。
奥で金属のコイルと繋がっているのが分かるでしょうか?手前の四角い箱は水の入った容器。

木の葉のような形のスピーカーの素材は鉛だそうです。
大きいスピーカーの左斜め下の面に映るのが私です。初めましてv

モーツァルトの「グラスハーモニカの為のアダージョ」や、オリジナル曲など、数曲を演奏してくれました。
実に色々な音の表情を持っていることに驚かされました。モーツァルトの時には、ああ、グラスハーモニカとそっくりだわと思ったのですが、オリジナル曲になると、尺八風の響きあり、鐘のような響きあり、その表現力の多彩なこと。
クリスタルは鍵盤型ですから、ピアノと同様の演奏が可能なのだそうです。
グラスハーモニカの場合、それなりの直径のグラスの縁をなぞるのですから、和音とか、早いパッセージとかは難しそうですよね。(その後モーツァルト時代のグラスハーモニカの実物を見たら、ガラスのお椀を横に重ねて並べたコイル状の形状をしていました。従って、この記述が間違いだったことに気付きました)

私は高校生の頃グラスハーモニカの音色に惹かれて、CDを買ったことがあります。それがモーツァルトの曲でした。
演奏とは間違っても言えませんが、自分でもワイングラスに適当に水を入れて鳴らしたこともあり、ちょっとした感覚を掴めれば澄んだ音色が出て、楽しいんですよね。非常に周波数が高いので、当時いた猫は嫌いみたいでしたが。

質問の時間もありました。
私が面白いと思った質問。メモが無いのでうろ覚えです。
Q「モーツァルトの頃、グラスハーモニカはあまりにも高音なせいで、神経を刺激して脳に悪影響があるという理由から禁止されたことがあると聴きました。クリスタルにはその心配はないのですか?」

A「(その話は知らなかったみたい?で)
それは恐らくモーツァルトよりも前の時代のグラスハーモニカのことではないでしょうか。モーツァルトの時にはそういうことはありませんでした。ただ、これは実話かどうか不明ですが、ある音楽会でグラスハーモニカを聴いたご婦人が、ドレスを脱ぎ出してしまったことがあるそうです。自分を人魚だと思いこんで。でも、クリスタルにはそういう心配はないですよ」

人魚だと思いこんでしまうのって、分かるなあ。夢の世界のような音色ですものね。実際にあったことのような気がします。
レクチャーが終わると、クリスタルの傍まで近寄って写真を撮らせてくれました。上に載せたのがその時撮った写真です。
この先クリスタルがどれだけ人々に愛される楽器になるか分かりませんが、私はとても気に入りました。一度弾いてみたいですねー。


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5/5のLFJ その2 [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

20:30~ 
相田みつを美術館「カンナビヒ」

ジャン・フレデリック・ヌーブルジェ ピアノコンサート
・ハイドン ピアノソナタ第32番ロ短調
・モーツァルト ロンド ニ長調
         アダージョ ロ短調
         ピアノソナタ第11番 イ長調「トルコ行進曲付き」

この会場は定員100名ほどと、とてもこじんまりした空間です。壁には相田みつをの額が一面にかかり、でも美術館というよりはプチホテルのロビーみたいな雰囲気。ピアノもブラウンカラーのスタインウェイで、これがサロンコンサートの感じを醸し出すのに一役買っていました。

ヌーブルジェは弱冠20歳。プロフィールには「パリ国立高等音楽院の各科で最高位を獲得」とあります。若いけどすごいんですね。淡色の髪の持ち主で眼鏡をかけていて、繊細で真面目そうな見掛け。どこかシューベルトの肖像を彷彿させます。タッチが優しく、とても端正な演奏でした。
でもなんとなく「違うなー」と感じてしまいました。ロンドニ長調は、4月に聴いた野平さんの演奏の方が私の好みだったなと思います。好みでしか感想を書けなくてお恥ずかしい。
アンコールを2曲も弾いてくれたのですが、それはショパンっぽい曲で、私はどちらかというそれの方が彼には合っていると思いました。本当に綺麗な音で、まるで清流の流れのようにメロディが流れていくんです。うっとりしました。

※※※

夕ご飯も屋台村。さすがに飽きてきました。中庭のテーブルはいつも混雑していてなかなか座れないし。
明日は別の場所で食べるぞと密かな決意を固める私でした。

フォーラム内のレストランが出している屋台に、サングリアで作ったグラニタがあったのでそれを食べてみました。
カキ氷にサングリアをかけ、フルーツのコンポートを盛って練乳をかけたもので、ボリュームがあって安くて、しかもめちゃめちゃ美味しかった。暑さと興奮でほてった心身に気持ち良かったです。
グラニタを口に運びながら放心していると、同じテーブルのご夫婦に「美味しそうですね」と声をかけられました。
そこからちょっとした会話が始まりました。
この方達も、次に私が聴くコンサートに行かれるのだそうです。
「夜遅いときついですよね」「こんなに夜遅く始まるコンサートは生まれて初めてよ」「でもこれ位しかチケット取れなかったんだよなあ」
ほんと、チケット取りは大変でした。あっという間に売り切れで・・・。

4日間で他の来場者の方と会話らしい会話をしたのはこの時が初めてで、なんだか嬉しい気分。家族連れとか友達連れとかの人が多いんですよねー。私も誰かと一緒に来たかったな。

※※※

22:15
ホールB7「ダ・ポンテ」

ニコラ・アンゲリッシュ ピアノコンサート
・幻想曲ハ短調 k.475
・ピアノソナタ第10番 k.330

ピアノの名手、という印象でした。ヌーブルジェよりも力強さがあり、人の心に届く音という点でも上かと思いました。アンコールはこの人も2曲。リストっぽい曲とバッハっぽい曲。バッハっぽい方は素敵な曲で、曲名が分からないのが残念。
やはりこの人もアンコール曲の方が良かったと感じました。拍手がなかなか鳴りやみませんでした。

段々、モーツァルトのピアノ曲が難しいというのはどうも本当かもしれないと思ってきました。LFJの中で「うわー、なんて素敵」と思ったことがないです。理由はよく分からないけど・・・。
モーツァルト以外だと、「いい曲だなあ、素晴らしい音色だなあ」と感動することが多いのに。

次の日は朝9時位にフォーラムに来なければいけないので、最後のカーテンコールの前に会場を出ました。


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