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5/5のLFJ [ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン]

この日は気温が上がり、とても暑い1日でした。それでも夜になると次第に肌寒くなり、持っていたジャケットを着ずにいられませんでした。

国際フォーラムの前に、丸ビルで開催中の<海老澤敏コレクション モーツァルト展>に行き、時間不足の為駆け足となりましたが、自筆譜や肖像画など貴重な物を見ることができました。海老澤さんもお見かけしました。いらしてたんですね。もしかしてこの後フォーラムにも行かれるのでしょうか・・?
会場の奥にはフォルテピアノが置かれ、ミニ・コンサートやレクチャーもあるとか。ウィーンまで行かずとも、こんなに豊富なモーツァルト関連の資料に触れられて、感激でした。

フォーラムに入った途端、夜の女王とモーツァルトさん達に遭遇しました。

女王様、背がお高い。
モーツァルトさん達は連日会場のあちこちに出没し、一緒の記念撮影にも気軽に応じてくれました。

この後はヴィオラ・ダ・ガンバのマスタークラスを聴講しました。1時間くらい前から並んでいたのですが、近くにリハーサルルームか楽屋があるようで、時折ソプラノの歌声が響いてきました。

※※※

クリスタル・レクチャー

18:00~
講師:ミッシェル・ドヌーブ

クリスタルというのは楽器の名前です。私も今回初めて知りましたが、50年ほど前に誕生した現代楽器なんだそうです。この楽器の第一人者であるミッシェル・ドヌーブ氏の実演とお話を交えて、クリスタルを紹介するというイベントを聴きました。

「50年というと新しいと思うかもしれませんが、今ある形のグランドピアノもたかだか100年ほどの歴史しかないのです。それがこれ程までに誰もが知っている楽器となったのは、ショパンやリストなどといった作曲家達が素晴らしい曲を書いて皆がそれを弾いたからです。ある楽器が世の中に広まるにはその楽器の為の曲が必要であり、大勢の前で演奏されなければなりません」

という訳で、ドヌーブ氏は世界中の色々な場所でこのようなレクチャーコンサートを行ったり、他楽器や他ジャンルとの共演も意欲的に展開していらっしゃるそうです。

見かけはマリンバやシロフォン、もしくはシンセサイザーのようです。しかし鍵盤はガラス棒で作られており、水で濡らした指で撫でて音を出します。グラスハーモニカの原理と同じです。
それ以外にも鍵盤がひとつひとつ金属のコイルに繋がっていて、スピーカーもあるし、ペダルもありまして、詳しい構造は忘れてしまいましたがピアノに似た電気楽器なんだそうです。

鍵盤はこんな感じです。ガラス棒は白と青の2色に塗り分けられていて、水平ではなく波のようなうねりを持たせて取り付けられています。
奥で金属のコイルと繋がっているのが分かるでしょうか?手前の四角い箱は水の入った容器。

木の葉のような形のスピーカーの素材は鉛だそうです。
大きいスピーカーの左斜め下の面に映るのが私です。初めましてv

モーツァルトの「グラスハーモニカの為のアダージョ」や、オリジナル曲など、数曲を演奏してくれました。
実に色々な音の表情を持っていることに驚かされました。モーツァルトの時には、ああ、グラスハーモニカとそっくりだわと思ったのですが、オリジナル曲になると、尺八風の響きあり、鐘のような響きあり、その表現力の多彩なこと。
クリスタルは鍵盤型ですから、ピアノと同様の演奏が可能なのだそうです。
グラスハーモニカの場合、それなりの直径のグラスの縁をなぞるのですから、和音とか、早いパッセージとかは難しそうですよね。(その後モーツァルト時代のグラスハーモニカの実物を見たら、ガラスのお椀を横に重ねて並べたコイル状の形状をしていました。従って、この記述が間違いだったことに気付きました)

私は高校生の頃グラスハーモニカの音色に惹かれて、CDを買ったことがあります。それがモーツァルトの曲でした。
演奏とは間違っても言えませんが、自分でもワイングラスに適当に水を入れて鳴らしたこともあり、ちょっとした感覚を掴めれば澄んだ音色が出て、楽しいんですよね。非常に周波数が高いので、当時いた猫は嫌いみたいでしたが。

質問の時間もありました。
私が面白いと思った質問。メモが無いのでうろ覚えです。
Q「モーツァルトの頃、グラスハーモニカはあまりにも高音なせいで、神経を刺激して脳に悪影響があるという理由から禁止されたことがあると聴きました。クリスタルにはその心配はないのですか?」

A「(その話は知らなかったみたい?で)
それは恐らくモーツァルトよりも前の時代のグラスハーモニカのことではないでしょうか。モーツァルトの時にはそういうことはありませんでした。ただ、これは実話かどうか不明ですが、ある音楽会でグラスハーモニカを聴いたご婦人が、ドレスを脱ぎ出してしまったことがあるそうです。自分を人魚だと思いこんで。でも、クリスタルにはそういう心配はないですよ」

人魚だと思いこんでしまうのって、分かるなあ。夢の世界のような音色ですものね。実際にあったことのような気がします。
レクチャーが終わると、クリスタルの傍まで近寄って写真を撮らせてくれました。上に載せたのがその時撮った写真です。
この先クリスタルがどれだけ人々に愛される楽器になるか分かりませんが、私はとても気に入りました。一度弾いてみたいですねー。


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