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新しい教室 [ピアノのレッスン]

B先生の初めてのレッスンは、先日台風の影響で関東が大雨に見舞われた日でした。
家の前の道は水浸し1歩手前の雰囲気。風で電線が左右に前後になびいてます。
普通だったらキャンセルしそうな状況、かなり気持ちが萎えてきましたが、初回のレッスンとあらばそれも出来ません。何事も最初って肝心ですものね。

先生宅の前に立ったときにはびしょ濡れヨレヨレ状態でした(汗  「なんかもう、すいません」とお詫びしながら上がらせて頂きました。内心「どこが最初が肝心なんだ」な私・・・
レッスンの前に、淹れて下さったお茶を頂戴しながら色々お話をしましたが、この時点でなんか結構面白い方だなという感触♪

そしてレッスン開始。事前に先生から「好きな楽譜を持ってきて下さいね」とメールがあり、すごく迷った挙句ショパンのノクターン第2番に決めました。これは5月の発表会で弾いた曲なんですけど、まだ全然納得出来ていなくて、イチからやり直したかったのです。 よって、今迄やっていた「月光」は当分おあずけにします。

イチからやり直したかったので全然練習していきませんでしたら、「じゃあ、まず弾いてみて下さい」と言われて焦りまくる。
やおら弾き始めると―あれ?何でこんなに楽譜が見辛いのかな?鍵盤から目を上げるとすぐそこに楽譜が・・無い??
そうそう、グランドピアノの譜面台はアップライトのよりも高くて遠い位置にあるのよね。最前列で映画を観た時のように首が疲れる、とゆーか、首の角度のベスト位置ってどこ??
ひえー不慣れだよ~(前の先生の所はアップライトだったので)
・・ただでさえ下手なものを、その上ミスタッチしまくりました。
続いて、「この曲の調性は何ですか?」と聞かれて、また真っ白。「この曲は」・・・知ってるのに出てこないよ~。簡単な裏技も思い出せない~っ。何だかこれって動揺してるわ私・・。因みに変ホ長調ですね。私のお気に入りの調性なんです。とほほ。

しかし、とほほな気分になったのはこの時だけで、すごく楽しいレッスンだったんです。
B先生は曲を弾くのに必要なテクニック、練習方法、曲想の掴み方、聴かせ方、を最初からたくさん説明してくれるのです。ただ先生の弾き方を教えてくれるだけではなくて、考えさせてくれて、こういうやり方も別のもありますよ、とすごくイメージを膨らませてくれるというか。
たとえ方がお上手で、「ここは女性が『きゃーショパン素敵ぃ~』って叫ぶところよ。気持ちをくすぐるような感じでね」とか「始めの音はちょっと硬く、次の音はふわっとね。ジャムの瓶と中身みたいな感じ」とか、も の す ご く 分かり易いです。
で、「こんな感じの音は出せる?」という感じで弾いて見せてくれながら、私の音の出し方を直してくれて、出来なければどうすれば出るのかを教えてくれます。 そのたびに席を交替したり、良く動いた1時間でした。

今迄の先生のレッスンは全く違いました。先生はずっと私の右側に座っていらして、そこからちょこちょこと注意を出したり指導されたりするだけで、曲の解釈やぺダリングについて私が訊ねても、「そういうのは全部さらえるようになってからでいいのよ」という具合。
これが私には合っていなかったんですねぇ。曲の意味や演奏の方向性も不確かなまま、指の練習だけただ繰り返すなんて、私には到底無理です。あまつさえ、自分で考えてみて「こうじゃないでしょうか?」って持ちかけても「それはもっと後でね」と返ってくるのですから、徹底されてます~。
これが憂鬱だったんです・・・

B先生の先生のポリシーは ”たとえ自分が10年20年かかって体得したものであっても生徒には惜しまず与える” なんだそうです。う~ん、太っ腹ですよね。
そうは言っても、プロが長い時間かけて会得したものを初心者がすぐに理解・実践できる訳はないし、宝の持ち腐れになる恐れの方が大きいかもしれません。でも、この先にいつか「そういう物が有る」という事を知るのは、前進する非常に大きな原動力になると思います。少なくとも私にはそうです。
はるか何万光年先の銀河の存在だって、知っていれば望遠鏡を覗く楽しみが全然違いますよね!

そんな訳で、1回で10回分のレッスンていう話、あながち誇大広告でもなかったなーというのが現時点での感触です。今やる気がみなぎっちゃっていますもの。
今後のレッスンがとっても楽しみです♪


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コメント 8

スザンナ

お久しぶりです♪
先生を替えられるのって、結構勇気がいりますよね。
でも、やる気にさせてくださる先生で、思い切って良かったですね~。
読んでいてレッスンの充実した時間が伝わってきました♡
by スザンナ (2006-10-10 00:49) 

はっさく

*スザンナさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
>結構勇気がいりますよね
本当にそのとおりでした。
辞めさせて頂く先生にどう切り出そうかとか、漠然とした不安とか。
こんなにエネルギー使うとは思いませんでした(笑)
でも心機一転、これからは先生と良いコミュニケーションを取りつつ
中身の濃いレッスンになるよう頑張っていこうと思います♪
by はっさく (2006-10-10 11:11) 

hirosonya

はっさくさん、お邪魔いたします。
いい先生に出会われたようで、本当に良かったですね。
私も同業者ながら、あきれるような先生もいらっしゃるので、ますます心を引き締めていかなくちゃ。
ロマン派の曲は、両腕と鍵盤との空間をたっぷりつかって弾くのがコツですよ~、そんなの知ってるって? 失礼しました~。また、出直しま~す。(*^_^*)
by hirosonya (2006-10-10 13:10) 

はっさく

*hirosonyaさん
ご訪問ありがとうございますv
良い先生、自分と合う先生に出会えるのは本当に喜びです。(逆もそうなんだろうなあ 汗)
両腕と鍵盤の空間を取るんですか、なるほど…。知りませんでした!
頭にインプットしておいて、実践してみたいと思います。アドバイスありがとうございます(^_^)
by はっさく (2006-10-10 21:22) 

Cecilia

子供の先生を決める時も、慎重に選びました。
「やめます。」って言いにくそうですものね。
大雨の時のレッスン、いやですよね~!!
びしょぬれでお邪魔する時の決まり悪さ・・・・それが初めてのレッスンならなおさらですよね。(自分が悪いわけではないのですが・・・)

私の声楽の恩師(音大教授もなさっていて、現役で舞台にもたくさん立たれているテノールの先生)も惜しみなく与えてくださる方でした。
2月に久しぶりに伺った時も、現在ご自分が試行錯誤していることもさらけ出して教えてくださいました。

今後のレッスンが楽しみですね♪
by Cecilia (2006-10-11 14:42) 

はっさく

*Ceciliaさん
コメントありがとうございます。
「やめます」―本当に言いにくい言葉です。先生を徒に傷つけるんじゃないか、怒らせてしまったら・・・と考えると前の晩は眠れませんでした。私も最初の時にもうちょっと慎重になれたら良かったのですが、あの時はとにかくピアノを再開したくて気持ちが先走ってしまったんですよね。一連のことはひとつの人生勉強だったと考えることにします(苦笑)

Ceciliaさんの先生のお話、前にも読ませて頂いて感動したのですが、心から先生の事を尊敬なさっているのですね。羨ましくなります♪
by はっさく (2006-10-12 13:26) 

nyankome

私のblogにおいで頂きありがとうございました。
私は昨年の6月まで、長年ギターを習ってきたのですが、7月からリュートに転向しました。師匠や仲間はよい方ばかりだったので、心苦しかったのですが、私の音楽的な欲求が変わったこと、それ以上の音楽的な向上が望めないと判断したからです。
現在も師匠、仲間に恵まれ、モチベーションも上がりました。
「やる気」を引き出して下さる先生でよかったですね。
by nyankome (2007-02-23 07:41) 

NO NAME

nyankomeさん、コメントありがとうございます。

私は子供の頃ピアノを習っていたのですがその後声楽に変えたので、ピアノを再び習い始めた時にはどうやってこの楽器で歌ったらいいものか、音を響かせられるのか、分からなくなってしまっていて、そこが苦労しました。
手取り足取り教えてくださる今の先生に会えて、本当に幸せです。

でも、どんな形でもこんな風に音楽に親しめたり、色々な方とお話出来たりするのはゾクゾクする位嬉しいものですね。音楽やってて良かったって心から思います♪
by NO NAME (2007-02-23 21:27) 

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